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探索2日目

11 26 *2009 | 探索日記

2日目

 顔合わせも済み、さっそく遺跡内部へと歩を進めた。我々の大いなる船出である。
 魔法陣から少し進むと、そこには一面の平原が広がっていた。地下だというのに空にはいくつもの星が輝き、やや先には鬱蒼とした森が見える。妙な遺跡だ。どうやらここでは過去に培った知識は役に立ちそうにない。

 共に歩む者は六名と一羽。彼らについてここに記しておく。

・レティシア=M=ナイトハンター
・シャル
 契約者はレティシアのみ。シャルは彼女のサポート役のようだ。
 彼女が空を飛べることは強みになるだろう。期待している。

・ステラ=ベアトリーチェ
 眼帯の少女。なかなか話す時間がとれない。

・ミヅチ
 カマイタチだと言っていた(イタチ? ミンク?)
 よく食べる。王女の元ではともかくとして、探索中はどうしたものか。課題。

・ガルフ・バブ・イラル・ビン=サラディン
 退役軍人。ハッターという名のフクロウをそばに置いている。
 四六時中酒瓶を手にしているが、女性と子供の前では慎んでもらいたい。

・イソトマ=ローレンティア
 料理が好きだと聞いた。ミヅチの胃袋を満足させてもらえると助かる。

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探索1日目

11 19 *2009 | 探索日記

 王女は無事に島に着いた。
 しばらくの間、彼女には港で待っていてもらうつもりだ。機嫌を損ねないでいてくれるといいが。

 甲板から窺える限りでは、なんの変哲もない孤島に見える。財宝が眠るという地下遺跡が、来訪者を待ち、そこに佇んでいるということ以外は。彼らも遺跡に招かれたのだろう。すでに何人かが上陸し、各々行動を起こしているようだ。

「……」

 遺跡、財宝、七つの宝玉。胸に潜ませたこの手紙を見る度に、失ったはずの私の情熱は蘇り、かつての日々が色鮮やかに思い出される。
 あれから一年。前線こそ退いたものの、力を求める多くの者に武器を与え、戦場との繋がりを持ち続けてきた。それでも私は退屈だったのかもしれない。だからこそ、突然に届いた招待状をただの一片も疑うことなく、遠きこの地へとやってきたのだ。

 ここはあの頃と同じように、否、それ以上に私を満たしてくれるのだろうか。

「……おや、もうこんな時間か」

「契約は……明朝でいいだろう」

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